Google Analytics MCP Serverを使えば、Claude(AI)に「先月どうだった?」と聞くだけで、プロ級の分析レポートが手に入ります。しかも完全無料で。
この記事では、技術的な知識がなくても、30分でAIによるGA4分析を始められる方法を、実際の画面を交えながら解説します。
Google Analytics MCP Serverでできること
こんな質問にAIが即答してくれるようになります
あなた:「今月のサイトの調子はどう?」
AI:「今月は先月比でユーザー数が15%増加しています。
特に8月6日に284人のアクセスがあり、月間最高を記録しました。
ただし直帰率が55%とやや高めなので、記事の冒頭を
改善することをおすすめします。」
従来のGA4分析との違い
従来の方法 | MCP Server利用 |
---|---|
複雑な画面を何度もクリック | 自然な言葉で質問するだけ |
数字の羅列を自分で解釈 | AIが意味のある洞察を提供 |
レポート作成に数時間 | 数秒で分析完了 |
改善案は自分で考える | 具体的な改善提案付き |
30分でできる!セットアップ手順
必要なもの(すべて無料)
- ✅ Googleアカウント
- ✅ GA4を設定済みのウェブサイト
- ✅ Claudeアカウント(無料プランでOK)
- ✅ パソコン(Windows/Mac対応)
ステップ1:Google Cloud Projectの作成(5分)
- Google Cloud の [リソースの管理] ページ にアクセス
- 「新しいプロジェクト」を作成
- プロジェクト名は「[管理者名]-ga4-project」など分かりやすい名前に
ステップ2:必要なAPIを有効化(3分)
左メニュー(≡)から「APIとサービス」→「ライブラリ」を選択し、以下を検索して有効化:
- Google Analytics Data API
- Google Analytics Admin API
ステップ3:認証情報の作成(5分)
- 「IAMと管理」→「サービスアカウント」を選択
- サービスアカウントを作成
- サービスアカウント名は「[管理者名]-ga4-service」など分かりやすい名前に
- 「鍵」タブから新しい鍵を作成(JSON形式)
- 自動でダウンロードされるJSONファイルを安全な場所に保存
ステップ4:GA4に権限を付与(3分)
- JSONファイル内の
client_email
をコピー - GA4の管理画面で「プロパティのアクセス管理」
- コピーしたメールアドレスに「アナリスト」権限を付与
ステップ5:Claude Desktopの設定(10分)
- Claude Desktopをダウンロード・インストール
- Node.jsをインストール(LTS版推奨)
- Claude Desktop [設定] > [開発者] > [設定を編集] から
設定ファイル(claude_desktop_config.json)を編集:
{
"mcpServers": {
"mcp-[サイト名]": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "mcp-server-google-analytics"],
"env": {
"GOOGLE_CLIENT_EMAIL": "JSONファイルのclient_email",
"GOOGLE_PRIVATE_KEY": "JSONファイルのprivate_key",
"GA_PROPERTY_ID": "サイトのプロパティID"
}
},
//複数ある場合
"mcp-[サイト名2]": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "mcp-server-google-analytics"],
"env": {
"GOOGLE_CLIENT_EMAIL": "JSONファイルのclient_email",
"GOOGLE_PRIVATE_KEY": "JSONファイルのprivate_key",
"GA_PROPERTY_ID": "サイトのプロパティID"
}
}
}
}
ステップ6:動作確認(4分)
Claude Desktopを再起動して、新しいチャットで:
「私のGA4プロパティの基本情報を教えて」と入力
データが表示されれば成功です!🎉
質問のコツ
1. 具体的な数値を含めて質問
「人気の記事」より「PV数トップ5の記事」の方が良い回答が得られます
2. 改善案も一緒に聞く
「問題点を教えて」+「改善案も提案して」でアクションにつながります
3. 定期的な比較分析
月次で前期間と比較することで、トレンドが見えてきます
4. 仮説を立てて検証
「〇〇が原因だと思うけど、データで確認して」という使い方も効果的
📍 今すぐ使える!効果的な質問テンプレート集
MCPサーバーのGoogle Analyticsデータと、アップロードされたGoogle Search Consoleのデータを分析して、
[サイト名](プロパティID: XXXXXXXXX)の現状と改善策を提案してください。
# 基本分析:
## 1. 全体パフォーマンス
「過去30日間の主要指標(ユーザー・PV・滞在時間・エンゲージメント率)を先月と比較して、サイトの現状を教えて」
→ ユーザー数、ページビュー、直帰率などの基本指標が一目でわかります
## 2. 成功コンテンツ分析
「エンゲージメント率が高い記事トップ5の成功要因を分析して、他の記事に応用する具体的な方法を教えて」
→ 人気記事の発見と成功パターンの横展開が同時にできます
## 3. 検索最適化
「検索順位11-30位で表示回数が多いキーワードを特定して、1ページ目に上げるための改善案を提案して」
→ 少しの改善で1ページ目に上がる可能性が高いキーワードを見つけられます
# 戦略的分析:
## 4. リライト優先順位
「アクセスはあるが直帰率70%以上、または滞在時間30秒未満の記事を特定して、改善の優先順位と具体策を提案して」
→ 改善の優先順位がわかります
## 5. 内部リンク最適化
「ページビュー上位10記事の回遊率を分析して、内部リンク強化で月間PVを10%増やす戦略を立てて」
→ 人気記事から他記事への回遊を増やせます
## 6. 今後の方向性
「過去3ヶ月のデータから、成長しているトピックと衰退しているトピックを特定して、今後3ヶ月のコンテンツ戦略を提案して」
→ 今後の改善戦略がわかります
## 7. 競合優位性
「サイトの強みと弱みを数値的根拠とともに分析して、強みを活かした改善策を提案して」
→ サイトの強みと弱みがわかります
よくあるトラブルと解決法
Q1: 「データが取得できません」と表示される
解決法:
- GA4でサービスアカウントに権限が付与されているか確認
- プロパティIDが正しいか確認(測定IDではなくプロパティID)
- APIが有効になっているか確認
Q2: 設定ファイルの編集方法がわからない
解決法:
- Windows:メモ帳で開いて編集
- Mac:テキストエディットで開いて編集
- JSONファイルの
"
(ダブルクォート)を消さないよう注意
Q3: どんな質問をすればいいかわからない
解決法:
まずは「今月のサイトの状況を分析して」から始めてみましょう。
AIが提供する情報を見ながら、徐々に具体的な質問を思いつくようになります。
まとめ
Google Analytics MCP Serverを使えば、複雑なGA4の画面とにらめっこする必要はもうありません。
AIに質問するだけで:
- ✅ プロ級の分析が手に入る
- ✅ 具体的な改善案がもらえる
- ✅ 時間を大幅に節約できる
しかも完全無料で始められます。
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