クライアント向けのマニュアル作成、時間がかかりすぎていませんか?

「操作手順を説明するマニュアルを作らないといけないけど、スクリーンショットを撮って、トリミングして、説明文を書いて...」という作業めんどくさいですよね。

この記事では、操作動画を録画して → Google AI Studio(Gemini)、Claude Code を組み合わせた「動画ベースのマニュアル自動生成」のワークフローを解説します。

このワークフローは以下のようなケースで特に有効です。

  • クライアント向けの操作マニュアル
  • 社内向けのシステム操作手順書
  • SaaSツールの使い方ガイド
  • Webアプリケーションのヘルプドキュメント

    ワークフローの全体像

    今回構築したワークフローは以下の4ステップです。

    ステップ ツール 作業内容
    1 QuickTime / OBS 操作を画面録画
    2 Gemini(Google AI Studio) タイムスタンプ抽出
    3 Claude Code マニュアル生成

    約15〜20分で、10ページ程度のマニュアルが完成します。

    ステップ1:画面録画

    使用ツール

    • MacなQuickTime Player(標準搭載)
    • WindowsなOBS Studio(無料)

    5分以内に収める

    Geminiの無料枠では、長すぎる動画は処理できない場合があります。複雑な操作は複数の動画に分割しましょう。

    ステップ2:Geminiでタイムスタンプ抽出

    Google AI Studioではなく通常のGeminiを使う

    最初はGoogle AI Studio(aistudio.google.com)を試しましたが、動画アップロード時に「Token count failed」エラーが発生しました。

    通常のGemini(gemini.google.com)の方が動画アップロードの制限が緩いため、こちらを使用します。

    プロンプトの例

    Geminiに動画をアップロードした後、以下のようなプロンプトを入力します。

    この動画はShopifyの商品バリエーション設定の操作手順です。
    
    以下の形式で、操作手順とスクリーンショット用のタイムスタンプを抽出してください。
    
    ## 出力形式
    
    ### ステップN: [操作の概要]
    
    - タイムスタンプ: MM:SS
    - 操作内容: [具体的な操作の説明]
    - 画面要素: [クリックするボタンや入力するフィールドの名前]
    - トリミング指示: [画面全体 / 中央のダイアログ / 左サイドバー など]
    

    Geminiの出力例

    Geminiは以下のような形式で出力してくれます。

    # タイムスタンプ情報
    
    このファイルには、Geminiから抽出した操作手順とタイムスタンプを記録します。
    
    ## 動画情報
    
    - ファイル名: 画面収録 2026-01-21 13.52.16.mp4
    - 長さ: 約4分
    - 内容: Shopify商品バリエーションの設定手順(カートリッジタイプ:標準タイプ/高除去タイプ)
    
    ---
    
    ## 操作手順とタイムスタンプ
    
    ### ステップ1: 商品編集画面を開く
    
    - タイムスタンプ: 00:05
    - 操作内容: Shopify管理画面にログインし、左メニューから「商品管理」をクリック。バリエーションを追加したい商品を選択して編集画面を開く。
    - 画面要素: 左メニュー「商品管理」、商品一覧
    - トリミング指示: 左サイドバーと商品一覧
    
    ### ステップ2: バリエーションセクションを見つける
    
    - タイムスタンプ: 00:15
    - 操作内容: 商品編集画面を下にスクロールし、「バリエーション」セクションを表示。「⊕ サイズや色などのオプションを追加」をクリック。
    - 画面要素: 「バリエーション」セクション、「⊕ サイズや色などのオプションを追加」リンク
    - トリミング指示: 中央のバリエーションセクション
    
    ### ステップ3: オプションの種類を選択
    
    - タイムスタンプ: 00:25
    - 操作内容: オプション選択メニューが表示される。プリセット(色、サイズなど)ではなく「カスタムオプションを作成」を選択。
    - 画面要素: オプション選択メニュー、「カスタムオプションを作成」
    - トリミング指示: 中央のダイアログ
    
    ### ステップ4: オプション名と値を入力
    
    - タイムスタンプ: 00:45
    - 操作内容: オプション名に「カートリッジタイプ」と入力。オプション値として「標準タイプ」「高除去タイプ」を入力。
    - 画面要素: オプション名入力フィールド、オプション値入力フィールド
    - トリミング指示: 中央のフォーム
    
    ### ステップ5: バリエーションごとの価格を設定
    
    - タイムスタンプ: 01:30
    - 操作内容: 生成されたバリエーション一覧で、各バリエーションの価格と在庫数を設定。標準タイプ: ¥2,680、高除去タイプ: ¥2,980。
    - 画面要素: バリエーション一覧テーブル、価格入力フィールド、在庫入力フィールド
    - トリミング指示: 中央のバリエーション一覧
    
    ### ステップ6: メディアセクションに画像をアップロード
    
    - タイムスタンプ: 02:15
    - 操作内容: 商品編集画面上部の「メディア」セクションに、各バリエーション用の画像をアップロード。
    - 画面要素: 「メディア」セクション、画像アップロードエリア
    - トリミング指示: 上部のメディアセクション
    
    ### ステップ7: バリエーションに画像を紐付け
    
    - タイムスタンプ: 02:45
    - 操作内容: バリエーション一覧で、各行の画像アイコンをクリックし、該当する画像を選択して紐付ける。
    - 画面要素: バリエーション行の画像アイコン、画像選択ダイアログ
    - トリミング指示: 中央のバリエーション一覧と画像選択ダイアログ
    
    ### ステップ8: 保存
    
    - タイムスタンプ: 03:15
    - 操作内容: 設定が完了したら、右上の「保存」ボタンをクリックして保存。
    - 画面要素: 右上の「保存」ボタン
    - トリミング指示: 右上のボタンエリア
    
    ### ステップ9: フロントエンドで動作確認
    
    - タイムスタンプ: 03:30
    - 操作内容: 実際の商品ページでバリエーションが正しく表示されているか確認。オプション選択ボタン、価格変更、画像切り替えを確認。
    - 画面要素: フロントエンドの商品ページ、オプション選択ボタン
    - トリミング指示: 画面全体(フロントエンド)
    
    ---
    
    ## 注意事項
    
    - タイムスタンプは推測値です。実際の動画と照らし合わせて調整してください。
    - ffmpegで抽出後、画像が操作と一致しない場合は前後数秒で再抽出してください。
    
    ## 調整用コマンド例
    
    ```bash
    # タイムスタンプを微調整したい場合
    ffmpeg -i video/画面収録\ 2026-01-21\ 13.52.16.mp4 -ss 00:45 -vframes 1 screenshot/raw/step-04.png
    
    # 前後0.5秒で複数枚抽出
    ffmpeg -i video/動画.mp4 -ss 00:44 -vframes 1 screenshot/raw/step-04a.png
    ffmpeg -i video/動画.mp4 -ss 00:45 -vframes 1 screenshot/raw/step-04b.png
    ffmpeg -i video/動画.mp4 -ss 00:46 -vframes 1 screenshot/raw/step-04c.png
    ```
    

    注意:Geminiの出力は必ず確認する

    Geminiは優秀ですが、たまに勘違いします。

    私の場合、「カートリッジタイプ(標準タイプ / 高除去タイプ)」で設定したバリエーションを、Geminiは「サイズ(S / M / L)」と誤認識しました。

    Geminiの出力は必ず目視でチェックし、必要に応じて修正してください。

    ステップ3:Claude Codeでマニュアル生成

    最後に、Claude Codeを使ってマニュアルを自動生成します。

    プロジェクト構成

    以下のようなフォルダ構成を用意します。

    manual-video/
    ├─ CLAUDE.md           # Claude Codeへの指示
    ├─ video/              # 録画した動画
    ├─ screenshot/         # スクリーンショット/Premiereから書き出した静止画
    ├─ docs/
    │   ├─ timestamps.md   # Geminiの出力を貼り付け
    │   └─ session-context.md  # プロジェクトの背景情報
    └─ output/             # 生成されたマニュアル
    │   └─ cropped/        # トリミング後の画像
    

    CLAUDE.mdの内容

    CLAUDE.mdには、Claude Codeへの指示を記述します。

    # マニュアル生成プロジェクト
    
    ## タスク
    docs/timestamps.md の情報を元に、screenshot/ の画像を使って
    Markdown形式のマニュアルを生成する。
    
    ## 処理フロー
    1. timestamps.md を読み込む
    2. 各ステップの画像をトリミング指示に従って処理
    3. 初心者向けのマニュアルを生成
    4. output/ に保存
    
    ## トリミング指示の解釈
    - 「画面全体」→ トリミングなし
    - 「中央のダイアログ」→ ダイアログ部分のみ切り出し
    - 「左サイドバー」→ 左40%を切り出し
    

    実行コマンド

    Claude Codeで以下のように指示します。

    動画からマニュアルを生成して
    

    Claude Codeは timestamps.md を読み込み、画像のトリミング、マニュアル本文の生成を自動で行います。

    トリミングの自動化

    Claude Codeは画像を視覚的に分析し、トリミング指示を解釈してくれます。

    「中央のダイアログ」という指示に対して、実際にダイアログがどの位置にあるかを画像から判断し、適切な範囲で切り出します。

    ただし、判断が難しい場合もあるため、以下の注記を timestamps.md に追加しておくと安心です。

    ## 注意事項
    - タイムスタンプは推測値です。実際の動画と照らし合わせて調整してください。
    - ffmpegで抽出後、画像が操作と一致しない場合は前後数秒で再抽出してください。
    

    この注記があることで、Claude Codeは「完璧である必要はない」と理解し、柔軟に対応してくれます。


    作成したマニュアルの例

    Shopify商品バリエーション設定マニュアル

    https://gist.github.com/sarap422/a9c63d7ae8fdb4b2ed4731826d67a2c2
    • ページ数:9ページ
    • 画像枚数:7枚
    • 作成時間:約15分

    内容には以下が含まれています。

    • ステップバイステップの手順
    • 各ステップに対応したスクリーンショット
    • 「ポイント」セクションでの補足説明
    • よくある質問(FAQ)
    • 完成イメージの提示

    Shopify商品ページ画像追加マニュアル

    https://gist.github.com/sarap422/bd6fe8c970d02de38a0632cc1a0d59c6
    • ページ数:10ページ
    • 画像枚数:8枚
    • 作成時間:約15分

    「テンプレートとは何か」という前提知識の説明から、セクションのコピー&ペーストなどの便利技まで網羅しています。

    まとめ

    動画からマニュアルを自動生成するワークフローを紹介しました。
    このワークフローを使えば、15〜20分で10ページ程度のマニュアルが完成します。
    クライアントワークでマニュアル作成に時間を取られている方は、ぜひ試してみてください。


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