リライトで最初にやることは、書き直しではありません。どの記事の、どこを直すかを、数字で決めることです。
直す場所は、数字の出方で変わります。検索結果に表示されているのにクリックされない記事は、タイトルとdescriptionを直します。順位が1ページ目の手前にいる記事は、本文と見出しです。入口になっているのに、すぐ離れられる記事は、冒頭です。
この記事では、その見分け方と直し方、直した後の確認方法をまとめます。構造化データやサイトマップなどの技術的な施策は、ここでは扱いません。サーチコンソールとGA4の見方は、GA4とサーチコンソールの使い方 を先にご覧ください。
Googleアナリティクス(GA4)とサーチコンソールの使い方|見る画面は5つだけ | CODE-PLUS(コードプラス)
直す場所は、数字の出方で5つに分かれる
まず、サーチコンソールとGA4の数字から、直す記事の候補を拾います。数字の出方ごとに、疑う場所が違います。
| 数字の出方 | 見る画面 | 疑う場所 |
|---|---|---|
| 表示回数が多いのに、CTRが低い | サーチコンソール:ページ別 | 検索結果での見せ方(タイトル・description) |
| 順位が11〜30位あたりで、表示回数が多い | サーチコンソール:ページ別・クエリ別 | 本文・見出しが、検索語に答えきれていない |
| 想定外の検索語で表示されている | サーチコンソール:記事のクエリ一覧 | 検索語と記事の中身のずれ(追記か、別記事) |
| 入口ページなのに、平均エンゲージメント時間が極端に短い | GA4:ランディング ページ | 冒頭の内容が、検索語やタイトルと合っていない |
| よく読まれている | GA4:ページとスクリーン | 他の記事への案内(内部リンク) |
表示回数が少ない記事は、数字がぶれます。最初は、表示回数の多い記事だけを対象にします。
AIに候補を拾わせる場合の依頼文
サーチコンソールやGA4のデータをAIに渡して、候補を拾わせることもできます。次のような依頼文が使えます。
- サーチコンソールのデータから、掲載順位が11〜30位で表示回数の多い検索語とページを抽出して、1ページ目に上げるための改善案を出してください
- 表示回数は多いがCTRが低いページを抽出して、タイトルとdescriptionの改善案を3案ずつ出してください
- GA4のランディング ページで、セッションが多いのに平均エンゲージメント時間が短い記事を挙げて、冒頭の改善案を出してください
AIが返す改善案は、仮説です。そのまま採用せず、実際の表示を確認してから直します。
タイトルは、切れない長さと語順で決める
Googleはタイトルを書き換えることがある
検索結果に出るタイトルは、title要素を元にGoogleが自動で作ります。元になるのはtitle要素のほか、h1などの見出し、アンカーテキストなどです。title要素が実態に合っていない、古い、全ページで同じ文言の繰り返し、といった場合は、Googleが別の文言に差し替えることがあります。
つまり、title要素を設定しても、そのまま表示されるとは限りません。それでも、書き換えられにくいタイトルは作れます。
長さの目安は、全角30文字前後
Googleの公式ドキュメントには、タイトルの文字数制限が書かれていません。ただし、title要素の内容がすべて表示されるとは限らない、とも説明されています。
実際の表示について、『Web担当者Forum』の講演では、次の目安が紹介されていました。
- PCでは全角30文字前後、スマホ(一般的な端末)では全角40文字前後まで表示される
- 日本語のタイトルは、title要素もh1要素も全角29文字以内にすると安全
表示幅は文字数でなくピクセルで決まるため、使う文字によって前後します。数字は目安として扱ってください。
重要な語は前に置き、区切り文字で切れる位置を作る
タイトルが切れるときは、後ろから消えます。次のルールで、消えても困らない並びにします。
- 狙う検索語は、タイトルの前半に置く。
- 2つの語を狙うときは、間に長い文を挟まず、スペースや記号1つ程度で近づける
- 同じ語を何度も入れない。Googleの説明でも、語句の繰り返しは避けるよう書かれています
- 「|」「、」「-」などの区切り文字を、切れてもよい位置に置く。これらがGoogleの判断する区切り位置になりやすいです。
- サイト名を入れるなら、先頭か末尾に置き、区切り文字で分ける
例を挙げます(いずれも架空のタイトルです)。
| タイトル | 問題・工夫 | |
| Before | CSSでアスペクト比を保ったまま画像を表示する方法について、初心者向けにまとめました | 40文字を超える。「aspect-ratio」という検索語がどこにもない |
| After | aspect-ratioの使い方|画像の縦横比を保つ3つの書き方 | 検索語が先頭。区切りの後ろは、切れても意味が通る |
検索結果でタイトルが表示される長さの違い(PCとスマホ)
クリックされるタイトルの5つの条件
同じ順位でも、タイトルでクリック率は変わります。
- 検索意図と合っている。「aspect-ratioとは」と検索する人は仕組みを知りたく、「aspect-ratio 効かない」と検索する人は直し方を知りたい。タイトルは、どちらの人に向けるかで変わります
- やさしい言葉を使う。専門用語は、検索語がそうなっているときだけにします
- 読んで得られるものが具体的。「画像の最適化について」より、「画像を軽くする3つの方法」のほうが中身が見えます
- 競合と違う。上位が同じ形のタイトルで並んでいるときは、読者の状況を絞って差をつけます
- 期待を裏切らない。煽ったタイトルはクリックされても、中身とずれていれば離脱が増えます
タイトルとh1は、別に設計してもよい
検索結果のタイトルは、サイトを知らない人が、似た結果の中から選ぶためのものです。サイト内の見出し(h1)は、すでに来ている読者が、記事の中身をつかむためのものです。講演では、両者を分けて設計する考え方が紹介されていました。
ただし、title要素が記事の内容を正確に表していないとGoogleが判断すると、h1などの別の文言に差し替えられることがあります。
順位の高い記事は、むやみに変えない
好調な記事のタイトルを変えると、順位が落ちる可能性があります。変えるなら、一度に1か所だけ変えて、日付を記録します(後述)。
descriptionは、順位ではなくクリックのために書く
Googleの公式ドキュメントが説明しているのは、descriptionが検索結果のスニペット(タイトルの下の説明文)にどう使われるか、です。順位への影響には触れていません。次に紹介する事例でも、descriptionを更新しただけでは、順位の変化は確認されていません。
このため、descriptionは「検索結果でクリックしてもらうための文章」として書き、効果はCTRで確かめます。
Googleが説明している扱い
- 長さの制限はないが、検索結果では切り詰められることがある
- スニペットは主にページ本文から作られる。descriptionのほうがページを正確に説明できるとGoogleが判断したときに、descriptionが使われる
- 検索語によって、表示されるスニペットが変わる
- ページごとに固有の内容にする。同じ文言を全ページに使うのは役に立たない
- キーワードの羅列は避ける
書き方
記事1本ごとに、次の3点を入れます。
- 読むと何が分かるか(手順、原因、比較など)
- 誰に向けた記事か(初心者、WordPressを使っている人など)
- 具体的な中身(数、手順の数、使うツールの名前など)
長さの目安は全角120文字前後です。スマホでは切れる位置が手前になることがあるため、いちばん伝えたい内容は前半に置きます。
本文と見出しは、検索された語に答える形に直す
順位が11〜30位にいる記事は、タイトルより本文に原因があることが多くなります。次の手順で直します。
- サーチコンソールで、その記事の「クエリ」を表示する
- 表示回数の多い検索語が、タイトル、見出し、本文に入っているか確認する。入っていなければ、見出しや本文に、自然な形で加える
- その検索語で実際にGoogle検索して、上位10件の記事を読む。自分の記事に足りない点を足す。文章を写すのではなく、自分の体験や実測値など、自分の記事にしか書けないことで差をつける
- 検索語と記事の中身がずれているときは、追記するか、その検索語にぴったり答える別の記事を書く。想定していなかった検索語で表示されているなら、そこに需要があるということです
あわせて、次の点も見直します。
- 冒頭に結論を置く。読者が知りたい答えを先に見せます
- 古くなった情報を更新する。終わった内容は、終了したことを記事の冒頭に書き、新しい記事へリンクする
- よく読まれる記事から、関連する記事へ内部リンクを張る
日付だけを更新するのはやめてください。内容が変わっていないのに更新日だけ新しくしても、読者の役には立ちません。
事例:本文への関連語の追加が、最も大きく効いたケース
ある事例(動画配信サービスのページ)では、約3か月かけて、特定の検索語の平均掲載順位を8.2位から改善しました。週次で4.2位、日次では3.2位まで上がっています。
この事例で、最も効果が大きかったと報告されているのが、本文への関連語の追加です。反映後、3.5位前後だった検索語が、継続的に1位になったものもあります。一方、タイトルとdescriptionの更新は、それ単体では明確な順位改善が確認されていません。
ただし、この事例では構造化データなどの技術施策や外部対策も同時に行われています。本文の変更だけの効果とは言い切れません。1つのサイトの事例として読んでください。それでも、改善を進めた方法は参考になります。
- 改善する検索語を1つに絞り、その平均掲載順位をKPIにした
- サーチコンソールで、順位とCTRの推移を継続的に記録した
- 週1回の定例で、順位の変化を確認し、次に取り組む施策を決めた
直したら記録して、同じ画面で比べる
直しっぱなしにすると、何が効いたのか分かりません。直したら、次の内容を記録します。
| 日付 | URL | 直した場所 | 変更前の数値 | 確認する日 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| (直した日) | (記事のURL) | (例:タイトルの語順) | (表示回数・CTR・順位) | (4週間後など) |
確認するときの注意点は次のとおりです。
- 一度に直すのは1か所にする。タイトルと本文を同時に変えると、どちらが効いたのか分かりません
- タイトルとdescriptionの効果は、CTRで見る。ただしCTRは順位に大きく左右されるため、順位が近い期間どうしで比べます。順位が変わっていれば、CTRの変化を直した効果とは判断できません
- 本文の効果は、順位と、表示される検索語の数で見る
- 比較する期間は、前後で同じ長さにする
- 反映には数日から数週間かかります。効果が見えるまでには、数か月かかることもあります
効果が出なかった場合は、元に戻すか、次の原因を疑います。タイトルとdescriptionで変化がなければ、本文に原因があるのかもしれません。
やらないほうがいい直し方
- タイトルにキーワードを詰め込む、同じ語を繰り返す
- クリックされることだけを狙った、中身とずれた煽りタイトル
- 順位の高い記事のタイトルを、頻繁に変える
- 内容を変えずに、日付だけ更新する
- 表示回数が少ない記事を、数字だけで細かく分析する
まずは、CTRの低い記事を1本だけ直す
最初の一歩は、サーチコンソールで表示回数の多い記事を並べ、CTRが低い記事を1本選ぶことです。その記事のタイトルを1か所だけ直し、直した日と変更前の数値を記録します。4週間後に、同じ画面で比べてください。
効果が見えたら、次の記事に同じ手順を使います。見えなければ、本文を疑います。小さく直して、小さく確かめる。この繰り返しが、リライトです。
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